ギフト ~春色のクレーンの話~


みなさん、おはようございます。

スタッフ ちーです。


今日は、「ギフト」について書いてみようと思います。


そう、贈り物ですよね。最近は、「贈答用」とか「御遣い物」なんて表現はなかなか見なくなりました。

「ギフト」って「プレゼント」のオシャレ版??くらいのイメージしかなかった私ですが、高校の英語の時間にギフトに関する物語が出てきました。

きょうはもう一つの意味のギフトに触れてみようと思います。


英語圏では、”贈り物”の意味の他に、”天賦の才能”といった意味でよく使われるようです。

[gifted]の方が一般的かもしれません。神から才能や特別な能力を贈られた人という意味です。

日本語では「神童」といったところでしょうか。

素敵な表現ですね。


類まれな才能と言わずとも、人には得意・不得意があるものです。

近頃は、「人と比べない」みたいな風潮もありますけど、人と比べて初めて自分の長所に気づくこともある気がします。


このギフトの意味を知った時、一人の女の子を思い出しました。


小学校の春の写生会のこと。当時、私の学校は大規模な耐震工事中で、グラウンドには重機がたくさん入っていました。

無機質な重機やブルーシートの建材が埋め尽くす校庭に、春を感じられるものはほとんどありません。

私を含め、大多数の子が、クレーンをなんとなく書いておしまい。

そして、体育館には完成した絵が張り出されました。

ちょっとくすんだみどり色のクレーン、ブルーシート、グラウンドの土の黄土色…同じような絵がずらっと並んでいます。


その中でとりわけ異彩を放っていたのは、こんな絵でした。

青空に映えるピンク色のクレーン。

みんなの目に映ったクレーンと、彼女が見ていたクレーンは間違いなく同じものだったのに、なぜ彼女はピンクに塗ったのでしょう。

当時の私は、「絵がすごいうまい!!でも、なんでピンクなんだろ。変わってるな~」くらいにしか思いませんでした。

でも、その絵は今でも鮮明に思い出せるし、エピソードはずっと記憶に残っています。


そして、数年後、高校生になった私。

ギフトの話を聞いた時に彼女のことを思い出し、やっとピンクの意味が分かった気がしました。

その写生会のテーマは「春の絵を描く会」でした。

ほこりっぽい重機に春を添えた彼女、そんなギフトを持つ彼女は私の人生にも素敵な「気づき」を与えてくれました。


斬新なデザインや作品、誰かの生活に驚きを与えるモノを作り出すのは、才能でしょうか?努力でしょうか?

きれいごとでなく、努力ややる気では到底かなわない才能ってあると思います。


どんなことができるか、みなさんのギフトはなんですか?







nishimura*design

工場勤務後、インテリアデザインを学び、現場での経験を積みました。床仕上げ業者で7年勤務後、早稲田で学び、2級建築士を取得。子供のために検査・審査の仕事をし、現在は建築補助として活動中。模型製作やスタディが得意で、共に働ける仲間を探しています。

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